家具の言葉

 ともだちんちの団地がにゅうどう雲に食べられた朝
 天気のオッサンいわく 昼からはあいにくの雨
 あの子に会いに行くのにカサはジャマなだけだね
 だけど こうすいかくりつ70パー
 男のけつだん カサはいらねぇ
 はらを決めて テレビ占いの五つ星がきめて
 白いハイソックスに おニューのクツはいて
 忘れずにドアのカギ閉めて いってきます
 そ〜いえばゆめで 見た れんぞくの当たり
 買ってみればアイス3本 ゆめで見たままに
 って 早く行かなきゃ おみやげのアイス 持ってこ
 お!前から変な声で歌いながらじてんしゃのオバチャン
 ボクもマイクがわりにアイス持って ねっしょう
 どんどん上がるテンション イェスェッショ
 じどうてきにしてきにステキなことばがながれる
 ヤバイ このままじゃやくそくの時間におくれる
 でも 目の前にはクラウドの波がうねる
 じゃ はじめようかショウケースみせつけるSKILL
 そんじょそこらの二流三流四流五流 VOLUME下げて
 クレRAP どこどこREPRESENT 何とかCREW 興味無いから
 実際 MIC掴んでパーチャックで軽く韻踏んじゃった
 RAPPERのALBUMはGITANEs1本の価値も無いよ
 だいたい いつまでAMERICAの猿真似ばっかしてんだ
 その間に俺はHIPHOPをより深く進めてんだ
 DRUMの隙間から銃弾の言葉をブチ込む
 そう まるでGUERILLA戦に飛び交う銃弾のように
 おい 死にてぇのか さっさと頭を引っ込めろ
 この戦場では一瞬が命取りと知れ
 今だ あの大きな影まで一気に走れ
 迷いこんだ敵の庭 迷路のような要塞
 恐怖や後悔は死ぬまで置いて待たせろ
 指令は果たせよ 愛すべき人達の為に
 仲間は最早はじめの3分の1に だが
 ここまで来たらひとまず安心だ
 腹ごしらえ、傷の手当てに 武器のチェック
 その矢先 現われた影が何かを投げた
 とっさに手で弾いて影に銃弾を撃ち込む
 手榴弾で左側一帯はバラバラに
 形も無い戦友で親友だった谷崎の亡骸
 どんよりした空が泣くように突然のスコール
 こうすいかくりつ70パー 黒く焼けた肌から湯気が登る
 さぁ かけあしで あの子んトコに行かなくちゃ!